入浴による疲労回復効果について
毎日のお風呂の時間というのは、さまざまな目的や効果があります。
単に体を衛生的に保つだけでなく、リラックスしたり体の疲れを癒したりすることができるのです。
というのも、精神的なストレスの発散に役立つからです。
暖かいお湯にゆっくりと浸かることで、心がゆったりとした気持ちになりますし、仕事や勉強などで神経が高ぶっている状態から、何もせずにゆったりとした時間を過ごせるというのもストレスを解消する助けとなります。
お風呂に浸かっていると、自然と呼吸が深くゆっくりになります。
いわば深呼吸をしている状態になりますので、自律神経のバランスを整えて、ストレスを和らげるのに役立つわけです。
そして、身体的な回復効果を期待できます。
体を暖めることで、手先までしっかりと血液が流れるようになり血行が改善されます。
疲労物質を排出するのに役立ちますし、必要な血流を体の隅々までスムーズにすることによって筋肉を柔らかくすることができます。
特に寒い時期だと体が自然と縮まって凝ってしまいますので、それを温浴効果で緩めて、筋肉疲労を和らげることができます。
また、お風呂に浸かることで適度な水圧が全身にかかります。
この水圧が、血管に適度な圧力を加えることになり血流をさらに活発にしてくれます。
同じようにリンパの流れもスムーズになって、老廃物の排出が進んでいきます。
疲れを取るための効果的な入浴方法とは?
人それぞれ好みの入浴法というものがありますが、その中でも、疲労回復という面を重視した場合は半身浴がおすすめです。
体全体を暖めるという意味では全身浴の方が効果的に見えます。
確かに、短い入浴時間で血流を促すことができるのですが、一気に体の中の状態が変わるため、刺激が強すぎるという面もあります。
そのため、ゆっくりと体を暖めて負担を減らせる半身浴の方が良いのです。
さらに、半身浴にすると下半身にのみ水圧がかかることになります。
これにより下半身の血管が押し出されるような感じになり、足付近に滞りがちな血流をスムーズにして心臓に押し上げることができます。
もう一つのポイントは、ぬるめの温度にするということです。
体を暖めるということだけであれば熱い方が良いのですが、そうなると交感神経が活発になってしまいます。
リラックス効果が薄れますし、入浴後の睡眠の質を下げてしまうという問題も生じます。
そのため、38度から40度くらいのぬるめに設定します。
その上で、ゆっくりと時間をかけて入浴すると疲労回復効果が高まります。
具体的には、20分くらいの入浴にするとしっかりと体を暖めることができ、なおかつ体にかかる負担を減らせますのでバランスの取れた入浴法と言えるでしょう。