旅行の定番!温泉まんじゅう
全国各地の温泉地に旅行に出かけた際、ぜひとも味わっておきたいのが温泉まんじゅうです。
こげ茶色の薄皮、生地の中にぎっしり詰まった餡、さわっただけで熱々の触感……普通のおまんじゅうとはひと味違った風味と香り、歯ざわりは一度味わえば病みつきになること間違いなし!
でも、ちょっと待ってください。
皆さんは、温泉まんじゅうの成り立ちと歴史をどのくらい知っているでしょうか。
温泉まんじゅうのそもそもの歴史と成り立ちについて詳しく把握しておくことで、食べなれている温泉まんじゅうもさらに味わい深くなりますし、日本の風土と時代背景を深く知ることにもつながります。
ここでは、皆さんにもなじみのある温泉まんじゅうの歴史について詳しく掘り下げていきますので、温泉旅行の際にはぜひとも参考になさってください。
温泉まんじゅうのルーツと広がり
温泉まんじゅうの発祥は、群馬県の伊香保温泉だと言われています。
そのルーツは何と、1910年までさかのぼります。
当時、群馬県のこの地で「勝月堂」を創業した半田勝三氏が伊香保に帰郷した際、この地を治めている実力者から「この土地ならではの特別なまんじゅうをつくり、アピールしてはどうだろうか」と助言を受けて開発したのが湯乃花まんじゅうであり、温泉まんじゅうのルーツであるとされています。
その後、1934年に昭和天皇が伊香保の地を訪れた際、湯乃花まんじゅうの美味しさに感銘を受け、2円分購入したことで、温泉まんじゅうとして全国的に広まった、というのがそもそものルーツであるとされています。
温泉まんじゅうの定義とは?
現在日本で売られている温泉まんじゅうには、厳密な定義は定められていません。
温泉地で売られていたり、つくられたりしていれば基本的にどんな物でも温泉まんじゅうと呼ぶことができます。
最近では温泉まんじゅうのバリエーションも増えており、生地に温泉水が練り込まれていたり、土地ごとの名物のイラストが生地に彫り込まれていたりと、さまざまな工夫が凝らされています。
温泉まんじゅう以外にチェックしておきたい名物!
温泉地の名物は温泉まんじゅうだけではありません。
温泉まんじゅうと合わせてぜひともチェックしておきたいのが温泉たまごです。
温泉まんじゅうとならぶ温泉地の名産として親しまれている温泉たまごは見た目が真っ黒なのが特徴で、普通のゆで卵よりも硫黄の成分がふんだんに含まれています。
温泉たまごのにおいや色が独特なのは、硫黄の成分によるものです。
温泉たまごにはもちろん、タンパク質やカルシウムなど、たくさんの成分が豊富に含まれていますので、かつては栄養補給のアイテムとしても重宝されていました。